湿度計はセンサーの上手な活用がポイントで、設置や運用によって精度に影響することから、基本を確認して設置したり運用することが大切です。湿度計の設置は水分を発生させる加湿器や、乾燥した空気を送り出す除湿機の近くを避けるのが基本中の基本です。また直射日光が当たる場所もセンサーに影響しますから、水分量が大気と比べて極端に多かったり小さい空気があるところや、窓際などは避けるのが正解となります。水に濡れた布で拭き取るだけでも湿度計のセンサーは反応しますから、繊細な物を扱うつもりで活用する必要があります。

精度が重要視される測定環境においては、安易な取り扱いが精度を狂わせたり信頼性を低下させるので、必ず説明書を熟読して使用するのが原則です。湿度計の基本的な使い方が分かったら、適度な空気の流れがある場所を探してセンサーの設置を行い、測定に影響する外的要因を排除して運用に入ります。湿度計も温度計と同様に、空気の流れがない場所では変化を捉えることができず、数値が変わらないままということにもなり得るので注意です。センサーは僅かな変化を捉えますが、デリケートなので衝撃や急激な温度や湿度の変化、加熱や冷却などは厳禁です。

物理的に力を加えることも、メーカーが設計において想定されていない環境で使用することも、信頼性の維持を考えるとどちらも避けるべきです。しかし、用途がメーカーの想定内で運用にも問題がなければ、屋外に設置して湿度の変化を捉えたり、土壌に挿し込んで土に含まれる水分を測るといった活用も可能です。