HACCPでは12の手順と7つの原則が決められています。その中で原則5、手順10に改善措置の設定というものがあります。これは重要管理点として監視している対象が、基準を逸脱したときに取るべき措置を決めておくというものです。なかなか発生していないことについて決めるのは難しいですが、いざ発生したときに慌てないためにとても大切です。

逸脱が起きる原因としては、製造工程と製品の2つの側面から考える必要があります。つまりやり方が悪かったのか、ものが悪かったのかということです。HACCPでは各重要管理点で基準を基準を設定することを求めています。その基準を達成でいなかった原因がどちらにあるかと言うことです。

製造工程であれば改善しない限り同じことが発生する恐れがあります。そのためラインを止めて早急な対応が必要です。製品の場合は、そのものがなければ発生しないので、限定的です。廃棄や修正などの対応で、被害が拡大することは避けられます。

HACCPでは、このように原因の違いによって、どうすべきかを決めておかなければいけません。食品の製造工程は効率化が強く求められていて、対応の遅れが多くのものに影響を与えます。その大きさによって対応を取ることを諦めてしまう恐れもあります。そうならないために逸脱が起きたときの行動を決めて徹底することが重要です。

従業員にも教育し、いつでもできるようにしておかなければ意味がありません。