HACCPはハサップと呼ばれ、「HazardAnalysisandCriticalControlPoint」の略で、厚生労働省や農林水産省のホームページで詳細を確認することができます。農林水産省では「原材料の受入れから最終製品までの各工程ごとに、微生物による汚染、金属の混入などの危害要因(H)を分析(A)した上で、危害の防止につながる特に重要な工程(CCP)を継続的に監視・記録する工程管理システム)」と定義しています。食品を扱う事業者が食中毒や異物混入などのリスクをなくし、衛生管理を徹底することで、食の安全性を確保しようとしたものです。この衛生管理は、国連の国連食糧農業機関(FAO)と世界保健機関(WHO)の合同機関食品規格委員会のコーデックスから発表され、各国でも推奨され国際的にも認められているもので、日本では1995年から開始されました。
2020年6月に、厚生労働省により「原則としてすべての食品等事業者の皆様にHACCPに沿った衛生管理に取組む」と位置づけ施行され、2021年5月末までに完了していないと食品衛生法違反で、指導の対象となります。導入には事業者によって二つの基準あり、分かりやすいところでは食品従事者が50人未満の小規模事業者であれば「HACCPの考え方を取り入れた衛生管理」を、それ以上の大規模な事業者の場合は「HACCPに基づく衛生管理」として、コーデックスが定めたの7原則に基づいて、使用する原材料や製造方法等に応じ、計画を作成し管理を行うとされています。「HACCPの考え方を取り入れた衛生管理」は、各業界団体が作成し厚生労働省が確認した手引書を参考にし、簡略化されたアプローチによる衛生管理方法です。まだ導入していない事業者は、食品等事業者団体が作成した業種別手引書があるので、期日に間に合うように対応しましょう。
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